タイトル正義の境界
著者・編者
  • オノラ・オニール 著
  • 神島 裕子 訳
出版社;みすず書房 
出版年;2016年
ISBN;9784622079552
テキストリンクhonto amazon

内容紹介

20世紀の最後の30年のあいだ、ジョン・ロールズの『正義論』をその先陣として、 「正義」をめぐる著述がかつてないほど盛んになった。人権および戦争の正義、 アパルトヘイトと共産主義の終焉、そして第三世界の開発と福祉国家……。 これらの議論が次々に正義をめぐる抽象的な著述と結びつけられ、 論争の火種となってきた。 本書はそれらの論争を経てもなお未解決のまま残された、正義の「哲学的な 境界」と「政治的な境界」に関わる問題を、カントの政治哲学を用いて探求する ものである。はたしてポスト・ロールズ時代のカント主義哲学は、われわれの 「正義」に何をもたらすのか? そして、ロールズのなしえなかった義務論にもとづく グローバルな正義の構想とは――。 「女性の権利――誰の責務か?」「カントの正義とカント主義の正義」「トランスナショナル な経済的正義」「アイデンティティ、境界、国家」ほか、全10篇。 ロールズの弟子にしてイギリスを代表するカント主義哲学者オノラ・オニールの、 正義をめぐる思想の全貌。

内容(「BOOK」データベースより)

“国境を越える正義”に包摂されるのは誰で、排除されるのは誰なのか?グローバリゼーションに伴い、曖昧になってゆくわれわれの権利と責務。正義の「哲学的な境界」と「政治的な境界」とは。

著者について

[著者略歴]

オノラ・オニール(Onora O'Neill, 1941-) ケンブリッジ大学名誉教授。英国貴族院議員。オックスフォード大学で哲学と心理学を学んだのち、ハーヴァード大学でジョン・ロールズの指導のもと博士号を取得。 主な著作にConstructions of Reason: Explorations of Kant's Practical Philosophy (Cambridge University Press, 1989) Towards Justice and Virtue: A Constructive Account of Practical Reasoning (Cambridge University Press, 1996) Acting on Principles: An Essay on Kantian Ethics, second edition (Cambridge University Press, 2013)などがある。

[訳者略歴]

神島裕子〈かみしま・ゆうこ〉 1971年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士後期課程修了。現在、中央大学商学部准教授。専門は政治哲学・倫理学。 著書に『マーサ・ヌスバウム――人間性涵養の哲学』(中公選書 2013)『ポスト・ロールズの正義論――ポッゲ・セン・ヌスバウム』(ミネルヴァ書房 2015)、訳書にロールズ『正義論 改訂版』(共訳 紀伊國屋書店 2010)ヌスバウム『正義のフロンティア――障碍者・外国人・動物という境界を越えて』(法政大学出版局 2012)などがある。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

オニール,オノラ 1941‐。ケンブリッジ大学名誉教授。英国貴族院議員。オックスフォード大学で哲学と心理学を学んだのち、ハーヴァード大学でジョン・ロールズの指導のもと博士号を取得 神島/裕子 1971年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士後期課程修了。現在、中央大学商学部准教授。専門は政治哲学・倫理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

緒言
序論
第1部 哲学的な正義の境界

第1章 実践的推論の四つのモデル
第2章 行為者性と自律
第3章 原理、実践的判断力、制度
第4章 カントの正義とカント主義の正義
第5章 あなたが拒否できない申し出はどちらか?
第6章 女性の権利――誰の責務か?

第2部 政治的な正義の境界

第7章 トランスナショナルな経済的正義
第8章 正義、ジェンダー、インターナショナルな境界
第9章 アイデンティティ、境界、国家
第10章 遠くの見知らぬ人、道徳的地位、透過的な境界

訳者あとがき
原注
参考文献
索引