2016年9月に読む本で、今回は『日本語の「大疑問」』の感想です。

この本では、「食べられる」が正しいのに「食べれる」で使われている「ら抜き言葉」が流行るようになった経緯、意味を間違えて使われているにもかかわらず、正しい意味になってしまった言葉など意味の変遷について具体例を挙げながら説明している。言葉については意外な発見があるかもしれないので、言葉遣いで違和感がある人に勧めたい本である。

個人的には、まえがきにある茨城県東海村のウラン燃料製造工場での「臨界事故」について「被ばく」という書き方が気になった。池上氏によると、「被ばく」と書いたことで、「被爆」を思い浮かべた人が多いということだ。本当は「被曝」だが、「曝」が常用漢字でないため「被ばく」と表記したそうだ。「ばく」にしただけで思わぬ誤解を招いたことが取り上げられていた。原爆や原発事故で「ヒロシマ」「ナガサキ」「フクシマ」とカタカナ表記をするが、何か意図があるかもしれないので経緯について調べ直す必要があると思った。

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