タイトル現代日本の宗教と多文化共生――移民と地域社会の関係性を探る
著者・編者
  • 高橋 典史 
  • 白波瀬 達也 
  • 星野 壮 編著
  • 岡井 宏文 ほか著
出版社;明石書店
出版年;2018年
ISBN;9784750346687
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内容紹介

二百数十万の在留外国人が暮らす現代の日本において、地域社会の多文化共生に関与する有力なアクターの一つとしての宗教の可能性とその課題について、社会学や文化人類学の立場による社会調査の成果をもとに、多面的に検討・分析していく。

著者について

高橋典史(たかはし のりひと)
▼1979年生まれ▼東洋大学社会学部教授▼一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位修得退学・博士(社会学)▼専門分野:宗教社会学▼主な著書・論文 2012『宗教と社会のフロンティア――宗教社会学からみる現代日本』勁草書房(塚田穂高・岡本亮輔との共編著)。2014『移民、宗教、故国――近現代ハワイにおける日系宗教の経験』ハーベスト社。

白波瀬達也(しらはせ たつや)
▼1979年生まれ▼桃山学院大学社会学部准教授▼関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程単位修得退学・博士(社会学)▼専門分野:宗教社会学、福祉社会学▼主な著書・論文 2015『宗教の社会貢献を問い直す――ホームレス支援の現場から』ナカニシヤ出版。2017『貧困と地域――あいりん地区から見る高齢化と孤立死』中公新書。

星野壮(ほしの そう)
▼1975年生まれ▼大正大学文学部専任講師▼大正大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学・博士(文学)▼専門分野:宗教社会学▼主な著書・論文 2014, “The potentiality of Brazilian immigrants' religious communities as social capital: the case of Christian churches in Toyohashi under an economic depression", Hugo Cordova Quero and Rafael Shoji, (eds.) Transnational Faiths: Latin-American Immigrants and their Religions in Japan, Ashgate Publishing.

野上恵美(のがみ えみ)
▼1976年生まれ▼神戸大学国際文化学研究推進センター協力研究員▼神戸大学大学院国際文化学研究科博士後期課程修了・博士(学術)▼専門分野:文化人類学▼主な著書・論文 2016「『多文化共生』社会の実現の可能性に関する一考察――カトリック教会に集まる信者を事例に」白川千尋・石森大知・久保忠行編『多配列思考を読み解く 差異と類似を読み解く』風響社:157-177。2016「ベトナム国チャビン省カウガン県の明徳儒教大道の宗教施設について 至善明寺・孔子聖殿の活動を事例に」『華僑華人研究』13:61-69。

荻翔一(おぎ しょういち)
▼1989年生まれ▼東洋大学大学院社会学研究科社会学専攻博士後期課程▼東洋大学大学院社会学研究科社会学専攻博士前期課程修了・修士(社会学)▼専門分野:宗教社会学▼主な著書・論文 2016「韓国系キリスト教会におけるエスニシティの多様化と組織的変容――新旧のコリアンの関係性を中心に」『宗教と社会』22:17-31。2017「エスニック・チャーチとしての存続と葛藤――戦後期における在日大韓基督教会を事例に」『東洋大学大学院紀要』53:1-21。

山本崇記(やまもと たかのり)
▼1980年生まれ▼静岡大学人文社会科学部准教授▼立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了・博士(学術)▼専門分野:地域社会学▼主な著書・論文 2015「部落問題と差別規制の課題に関する予備的考察――ヘイト・スピーチを中心に」『世界人権問題研究センター紀要』20:137-154。2018「隣保館肯定試論――ソーシャルワークと部落解放の行方」『佐賀部落解放研究所紀要』35:2-19。

永田貴聖(ながた あつまさ)
▼1974年生まれ▼国立民族学博物館外来研究員▼立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程修了・博士(学術)▼専門分野:文化人類学、移民研究▼主な著書・論文 2011『トランスナショナル・フィリピン人の民族誌』ナカニシヤ出版。2016「日本・韓国のフィリピン人移住者たちによる複数の国家・国民とかかわる実践」黒木雅子・李恩子編『「国家」を超えるとは――民族・ジェンダー・宗教』新幹社:151-199。

岡井宏文(おかい ひろふみ)
▼1980年生まれ▼早稲田大学人間総合研究センター招聘研究員▼早稲田大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了・博士(人間科学)▼専門分野:社会学▼主な著書・論文 2016「イスラーム世界と在日ムスリム」西原和久・樽本英樹編『現代人の国際社会学・入門』有斐閣。2018 “Intention to Migrate Among International Muslim Students in Malaysia," Global Journal of Business and Social Science Review, 5(4): 35-47(共著)。

徳田剛(とくだ つよし)
▼1971年生まれ▼大谷大学社会学部准教授▼神戸大学大学院文化学研究科博士課程単位習得退学・博士(学術)▼専門分野:地域社会学▼主な著書・論文 2015「被災外国人支援におけるカトリック教会の役割と意義――東日本大震災時の組織的対応とフィリピン系被災者への支援活動の事例より」『地域社会学年報』27:113-126。2016『外国人住民の「非集住地域」の地域特性と生活課題――結節点としてのカトリック教会・日本語教室・民族学校の視点から』創風社出版(共著)。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

高橋典史
1979年生まれ。東洋大学社会学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位修得退学・博士(社会学)。専門分野は宗教社会学

白波瀬達也
1979年生まれ。桃山学院大学社会学部准教授。関西学院大学大学院社会学研究科博士課程後期課程単位修得退学・博士(社会学)。専門分野は宗教社会学、福祉社会学

星野壮
1975年生まれ。大正大学文学部専任講師。大正大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学・博士(文学)。専門分野は宗教社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

目次

まえがき
序章 「宗教と多文化共生」研究が目指すもの[白波瀬達也・高橋典史]
  1. はじめに 
  2. 欧米社会における移民と宗教の関係性 
  3. 多文化共生の問題からみる日本の宗教状況 
  4. 本書の目的と概要 
第1章 カトリックにおける重層的な移民支援[白波瀬達也]
  1. はじめに 
  2. 進行するマルチエスニック化 
  3. 組織理念としての移民との共生 
  4. 多文化共生の拠点としてのカトリック教会 
  5. 移民支援の系譜 
  6. 重層的な移民支援 
  7. おわりに 
第2章 カトリック教会による宗教組織内〈多文化共生〉を目指す試み――在日ブラジル人の場合[星野壮]
  1. はじめに 
  2. 在日ブラジル人社会における宗教 
  3. 在日ブラジル人に関わるカトリック教会 
  4. 長崎巡礼と移民100周年祭のインパクト 
  5. エスニックなイベントの両義性? 
  6. 不況のなかでの宗教組織外〈多文化共生〉 
  7. おわりに 
第3章 日本におけるインドシナ難民の地域定住と宗教の関わり――ベトナム難民の事例を中心に[高橋典史]
  1. はじめに 
  2. 冷戦下の西側諸国におけるインドシナ難民の受け入れ 
  3. 日本のインドシナ難民の受け入れと宗教界 
  4. ベトナム難民の地域定住における宗教の役割 
  5. おわりに 
第4章 異文化をつなぐカトリックの媒介力――神戸市・たかとり教会の事例から[野上恵美]
  1. はじめに 
  2. 国内外におけるベトナム系移住者の宗教 
  3. カトリックたかとり教会の概要 
  4. 教会にキリスト像が設置された経緯 
  5. 地域社会とつながるカトリック教会 
  6. おわりに 
第5章 高齢化問題に取り組む韓国系キリスト教会――大阪市・在日コリアン集住地域を事例に[荻翔一]
  1. はじめに 
  2. 在日コリアンの歴史と宗教 
  3. 調査対象の地域および教会の概要 
  4. 地域社会に向けた教会の福祉活動 
  5. おわりに 
第6章 被差別部落/在日朝鮮人コミュニティにおけるキリスト者の実践――「地域化」と「内部化」という相互作用[山本崇記]
  1. はじめに――スラム・貧困地域と社会福祉事業 
  2. スラム/同和対策から多文化共生事業への「離陸」 
  3. 「地域化」の段階的展開 
  4. 「地域化」という戦略の評価 
  5. おわりに――「地域化」後の今 
第7章 宗教関連施設を通じたフィリピン人移住者たちのネットワーク――京都市・希望の家を事例に[永田貴聖]
  1. はじめに 
  2. フィリピン人の社会関係の広がり 
  3. カトリック教会を基盤とした活動から地域社会へ 
  4. おわりに 
第8章 ムスリム・コミュニティと地域社会――イスラーム団体の活動から「多文化共生」を再考する[岡井宏文]
  1. はじめに 
  2. 日本のムスリムとモスク 
  3. イスラーム団体と周辺社会 
  4. イスラーム団体の活動と「多文化共生」 
  5. おわりに 
第9章 地域政策理念としての「多文化共生」と宗教セクターの役割[徳田剛]
  1. はじめに 
  2. 「多文化共生」概念の成立過程と意味変容 
  3. 意味変容の背景要因 
  4. 行財政のスリム化がもたらす諸セクターの隘路 
  5. 宗教セクターの相対的自立性 
  6. おわりに 
あとがき
編著者・執筆者略歴